【銘柄分析】アルコニックス(3036)
非鉄金属のアルコニックス(3036)について調べてみました。
アルコニックスとは?
アルコニックスは、双日の非鉄販社が独立した会社。
元々は双日から切り捨てられたノンコア事業だそうです。
>> (2007/4/15記事)苦境の総合商社からMBOで独立し、大きく羽ばたく
事業内容は、商社としてのレアメタル、レアアースの製品・材料の輸出入。
近年はM&Aで製造業の比率が高まっています。
事業内容は商社流通と製造
アルコニックスの事業は大きく分けて商社流通セグメントと製造セグメント。
更にそれぞれ2つの事業に分かれます。
この数年の傾向として
売上は商社流通セグメントが占めますが、稼ぎ頭は製造セグメントです。
事業 | 21/3売上(営業利益) ※単位は百万円 |
|
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商社流通 セグメント |
電子機能材(レアメタル) | 108,910(530) |
アルミ銅(ベースメタル) | 63,195(1,699) | |
製造 セグメント |
装置材料 | 24,919(333) |
金属加工 | 22,123(3,159) |
商社流通セグメントは、主に双日からの事業継承で電子機能材(レアメタル)とアルミ銅(ベースメタル)に分かれます。
製造セグメントはM&Aで成長しており、装置材料と金属加工に分かれます。
細かいので折り畳んでいますが積極的にM&Aで拡大しています。
商社流通を抑えるうえで、レアメタルの基礎知識
商社流通セグメントを理解するにあたり、レアメタルについて概要を書いておきます。
調べてみると、ベースメタル(アルミ・銅)は製品から。
今回、レアメタルとベースメタルの違いをやっと理解しましたw pic.twitter.com/VlkpvncwKv— toro🐇🥕雰囲気投資🚗🌽🚁 (@ytana_fbird) September 13, 2021
レアメタルにはベースメタルと狭義のレアメタルがあります。
レアアースは狭義のレアメタルの一部を指します。
- ベースメタル
埋蔵量・産出量が多く、精錬が簡単な金属。鉄・銅・亜鉛・すず・アルミニウムなど。 - レアメタル
存在量が比較的少なかったり、採掘と精錬のコストが高いなどの理由で流通・使用量が少ない非鉄金属。
レアメタルのうちの一部がレアアース。
チタン、バナジウム、クロム、マンガン、コバルト、ガリウム、ゲルマニウム、セレン、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、カドミウム、インジウム、アンチモン、テルル、タンタル、タングステン、ビスマス、レアアース(スカンジウムなど)
アルコニックスが川上から携わっている強みと言えるのがレアメタル。
子会社のアドバンストマテリアルジャパンがレアメタルを専門に扱う金属商社です。※採掘ではなくて鉱石を扱う商社。
アルミなどのベースメタルに関しては製品取り扱い商社のみです。
過去チャートと業績を確認
チャートと業績を確認していきます。画像はすべてクリックで拡大します。
10年チャート
緩やかな右肩上がり。2018年に急騰しています。
業績
下がってる年もありますが、概ね右肩上がり。
18/3は好業績、前年比+75%の営業利益です。
セグメント別推移
【売上】
1Qが下がっていますが、今年度から適用した「収益認識に関する会計基準」のためです。
新基準同士で比較した四半期売上がこちら。
サイトによっては今年度、減収と書かれていますが大きな間違いでは。
すごく売れてるように見えます。過去最高に近い売上のような?
【営業利益】
利益率が低く推移してきた商社流通が過去最高利益。
2018年相場について
少し過去に振り返りますが、アルコニックスは2018年に大きく上昇しました。
上方修正 2回。
当初の営業利益 4,600
2017/11/08 →6,230
2018/2/8 →7,000
なお、今期予想の営業利益は、当初6,400から8/6に上方修正して8,500になっています。
2018年には神戸製鋼絡みのネタもあったのかもしれませんが、2018年よりも好業績が期待できます。
今後の業績とリスクについて
アルコニックス <2022年3月期第1四半期決算について>
決算説明動画が分かりやすくまとまっていました。
個人的に気になったのはこちら。
クリックで画像拡大するのでぜひ読んでみてください。
22/3 1Q すべて好調
22/3予想
商社流通の電子機能材については、半導体不足と自動車の生産調整が懸念材料とのこと。
以上、面白そうな銘柄なので調べてみました。
間違い等ありましたら優しく指摘してもらえると嬉しいです。
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